【徹底解説】クリック単価を下げ、ROAS改善する4つのポイント

【徹底解説】クリック単価を下げ、ROAS改善する4つのポイント
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リスティング広告におけるクリック単価とは、広告のクリック 1 回に対して請求された金額の平均値のことです。CPC(Cost Per Click)とも呼ばれ、リスティング広告の費用対効果を測る指標の1つとして用いられます。

そこで、このクリック単価において以下のようなお悩みはありませんか?

  • 「クリック単価とは何に影響する?重要な指標?」
  • 「クリック単価を改善したいけど、どうすればいいのかわからない。」
  • 「クリック単価について、なんとなくしか知らない。」

リスティング広告を運用している人で、これらのお悩みを放置していると、広告全体の費用対効果を悪化させてしまう可能性が高くなってしまいます。クリック単価が決まる仕組みは複雑ですが、ポイントを抑えてしっかりと理解できると、費用対効果を上げられるかもしれません。

本記事では、クリック単価が決まる仕組みと、費用対効果を上げる4つのポイントについて詳しく解説していきます。
執筆は、SNSマーケティングや広告運用を専門としたメディアを運営している、MarkeInsight編集部が担当しています。

クリック単価について理解を深めたい、クリック単価を改善して費用対効果をあげていきたい、という方はぜひ最後までご覧ください。

目次

クリック単価とは?

リスティング広告におけるクリック単価とは、広告が表示され、クリックされた際に発生する費用の単価を指します。リスティング広告では、広告を見たユーザーがリンクをクリックした場合にのみ広告費が発生します。

このクリック単価(CPC)は基本的に以下の公式で求めることができます。

「クリック単価」=「広告費用」÷「クリック数」

広告費の合計が1000円でクリック数が100回の場合は、1000÷100=10になるので、1クリックの単価は10円ということになります。

つまりクリック単価が低ければ低いほど、効率よくユーザーに広告を届けられたことになります。
任意の設定した期間で算出しますが、二週間〜1ヶ月の期間でクリック単価をモニタリングするのが一般的です。

また、クリック単価はオークション形式で決定されるので、人気のキーワードは競合が多く、単価が高くなる傾向にあります。

クリック単価の仕組み

クリック単価は、オークション形式で決定されます。1つの検索キーワードに対して複数の広告主から広告出稿があった場合に、「広告ランク」が高い順番に上から表示される仕組みになっています

この広告ランクは、かけられる予算や広告の質などをもとに以下の計算式で算出されます。

「広告ランク」=「入札単価」×「品質スコア」+「広告表示オプション」

・入札単価:1回のクリックにつき支払い可能な上限金額。上限クリック単価。
・品質スコア:推定クリック率、広告とKWの関連性、LPの利便性から算出されるスコア。
・広告表示オプション:広告表示オプションを設定しているかどうか。

解説例として以下表をご覧ください。

広告主入札単価品質スコア広告ランク広告掲載順位
企業A100円77002
企業B90円54503
企業C80円108001
広告ランク 例

上記の表の企業Aを見ればわかるように、入札単価が高ければ掲載順位で1位を取れるわけではありません。企業Cは入札単価が最下位でも、品質スコアが高いので結果的に最も高い広告ランクになっています。

ただ広告費を上げるだけでは、高い掲載順位を獲得できない仕組みになっているので、LPを含めた広告の品質を高める必要があります

また、ここでの「広告ランク」と「品質スコア」は、Yahoo!広告ではそれぞれ「オーションクランク」、「品質インデックス」と呼ばれています。

広告ランクについての詳細はこちらの記事を参考ください:【徹底図解】広告ランクの仕組みとは!? 品質スコアとの違いや改善事例を解説

目安となるクリック単価の調べ方とは?

ここでGoogle広告を利用している人は無料で使用できる「キーワードプランナー」というツールを使って、Google広告におけるキーワードごとのクリック単価相場を調べる方法を解説していきます。

これを実践すれば、自社で狙っていきたいキーワードの相場を確認したり、逆に競合が少ない穴場のキーワードを見つけることができます。

キーワードプランナーを使用する

具体的な方法は、以下の5STEPで目安クリック単価を調べられます。

  1. STEP.1 Google広告にログインして、「ツールと設定」からキーワードプランナーを選択
  2. STEP.2 画面右の「検索のボリュームと予測のデータを確認する」をクリック
  3. STEP.3 調べたいキーワードを入力
  4. STEP.4 左タブの「予測」を選択
  5. STEP.5 平均クリック単価を確認

STEP.1 Google広告にログインして、「ツールと設定」を選択、プランニングタブの「キーワードプランナー」を選択

STEP.1 Google広告にログインして、「ツールと設定」を選択、プランニングタブの「キーワードプランナー」を選択します。

STEP.2 画面右の「検索のボリュームと予測のデータを確認する」をクリック

STEP.2 画面右の「検索のボリュームと予測のデータを確認する」をクリックします。

STEP.3 調べたいキーワードを入力

STEP.3 調べたいキーワードを入力します。

STEP.4 左タブの「予測」を選択

STEP.4 左タブの「予測」を選択します。

STEP.5 平均クリック単価を確認

STEP.5 平均クリック単価を確認します

業界毎のクリック率目安

リスティング広告のクリック単価は、業界によって異なります。特に競争が激しい業界やBtoB業界は単価が高くなる傾向があります。

以下の表は、海外企業による調査で判明した業界別のGoogleリスティング広告のクリック単価相場です。

業界クリック単価相場
法律709円
テクノロジー399円
金融保険361円
BtoB350円
家庭用品309円
金融保険361円
家庭用品309円
自動車258円
不動産249円
業界毎のクリック率目安

※1ドル=105円で換算
参考:wordstream

しかしこの数値はあくまでも目安であり、実際のクリック単価はキーワードや競合状況によって大きく異なります。

キーワード単価の高騰の要因とは?

広告を運用している中で、急に広告費が上がったり、同じ予算でクリック数が少なくなったりすることはないでしょうか。
それらはクリック単価が高騰していることが原因に挙げられることがあります。

そこでクリック単価が高騰する要因を以下の4つの観点で考察していきます。

以下でそれぞれの詳細について詳しく解説していきます。

競合が多い

最も大きな原因と考えられるのは、競合の参入です。

CPC算出方法にある「掲載順位が1つ下の広告の広告ランク」は、競合の入札した金額によって決まり、競合が複数参加すればするほど需要と供給のバランスから入札金額も上がりやすいため、CPCが高騰しやすくなるのです。

人気キーワードのジャンルに広告を出稿する場合は、CPCが高額になりやすいため注意が必要でしょう。

時期的な影響

時期的な要因も少なからずクリック単価に影響します。

特に3月、6月、9月、12月は4半期の最終月になるので各社予算を使い切りたいという動きがあり、CPCが上がりやすい傾向にあります。

また、就活や忘年会など時期によって検索数増加により競合が増えるケースもあるので、自社の商品・サービスにどのような特性があるかは事前に調べましょう

品質スコアが低い

品質スコアが低下すればクリック単価の高騰につながります。

冒頭でも記載した通り、広告の掲載順位を決める広告ランクは「入札単価 × 品質スコア」で計算します。

つまり、広告品質が低いと競合他社よりも高い入札価格が必要になるので、CPCの高騰につながります

広告の管理画面上で、質の低い広告文を改善したり、他社の広告をみながらPDCAを回したり、改善を重ねる必要があります。

自動入札の影響

自動入札とは、入札単価を最適な額に設定し自動で入札をしてくれる機能です。

その自動入札にはいくつか設定があるのですが、その中で「コンバージョン率の最大化」に設定している場合、クリック単価が高騰することがあります

この設定は、コンバージョンをする可能性が高いユーザーにのみ広告を表示させる機能なので、広告入札機会が減り、クリック単価が高騰しやすくなります。

入札戦略はどう組めば良い?

ここでは、入札戦略の考え方を解説します。

入札戦略とは、広告出稿の目的に合わせて、その効果が最大となるように広告オークションの入札価格を設定することです。

したがって、広告配信をすることで何を得たいかを明確にして、それに合わせた入札戦略を考える必要があります。

入札方法には、手動で入札する「手動入札」と、前章でも紹介した機械学習によってAIが自動で入札する「自動入札」の2つの方法があります。

以下でそれぞれの方法について、詳しく解説していきます。

手動入札とは

手動入札では、キーワードごと、広告グループごとに全ての入札単価を手動で管理することができます。

手動入札には、「個別のクリック単価」と「拡張クリック単価」の2種類があります。

個別のクリック単価では、広告のクリックに対して支払う上限金額を自分で設定することができます。
これにより、機械学習により入札単価を上げられて意図せずCPAが高騰したり、入札単価を下げられて広告掲載の機会が減少するなどのトラブルを避けることができます

拡張クリック単価では、入札単価は広告主が決定しますが、過去のデータから状況に応じて入札単価を調整する設定になっています。

メリット・AIの入札による思わぬトラブルを避けられる。
デメリット・手間と時間がかかる。
手動入札メリット・デメリット

自動入札とは

自動入札では、手動入札でかかる作業を排除し、機械学習によりAIが自動で入札を行います。

メリット・手間と時間を省ける
・人間では加味できない要素も考慮して最適化される
・パフォーマンスの向上
デメリット・CPCの高騰や広告掲載の機会損失をすることがある。
・蓄積データが無いと機能せず、悪化することがある・学習期間が平均で3週間程度必要
自動入札メリット・デメリット

広告配信をする上での目標を管理画面上で設定することで、入札戦略を決定することが可能です。
具体的に、設定できる目標は以下の6種類があります。

  1. クリック数の最大化
  2. 目標インプレッションシェア
  3. 目標コンバージョン単価
  4. 目標広告費用対効果
  5. コンバージョン数の最大化
  6. コンバージョン値の最大化

それではここからそれぞれの詳細について解説していきます。

1.クリック数の最大化

クリック数が最大化されるように入札されます。

WEBサイトへの訪問数を増やしたい時に設定します。

2.目標インプレッションシェア

検索結果ページ上で目標とした場所に広告が掲載されるように入札されます。最上部、上部など任意で場所を設定できます。

認知度を上げたい時に設定します。

3.目標コンバージョン単価

目標としたコンバージョン単価でコンバージョンを獲得できるように入札されます。

コンバージョンを獲得しつつ、コンバージョン単価を抑えたい時に設定します。

4.目標広告費用対効果

指定した目標広告費用対効果(ROAS)をもとに入札されます。

達成したい目標ROASがある時に設定します。

5.コンバージョン数の最大化

予算全体を消化しながらコンバージョン数が最大化されるように入札されます。

目標をコンバージョン数にしている時に設定します。

6.コンバージョン値の最大化

予算内で総コンバージョン値が最大化されるように入札されます。

売上を最大化したい時に設定します。

クリック単価を下げる改善方法とは?

ここでは、クリック単価を改善する方法をご紹介します。

具体的には以下の4つの方法があります。

それでは、4つの方法について具体的に解説していきます。

品質スコアの改善

品質スコアを改善するとクリック単価が下がる可能性があります。

冒頭で説明した通り、広告の掲載順位を決める広告ランクは、​​「広告ランク = 入札単価 × 品質スコア + 広告表示オプション」で決定されます。
従って品質スコアを高めると、少ない広告費で効率良く広告配信をすることができます。

この品質スコアは、以下の3つの要素で決定されます。

  • 推定クリック率
  • 広告の関連性
  • ランディングページの利便性

1つめの「推定クリック率」とは、特定のキーワードで広告が表示された場合に、その広告がクリックされる可能性を示す指標です。

この数値を改善するには、2つの方法があります。

想定クリック率改善方法① 広告文の改善

広告文を改善することで、推定クリック率の改善が見込めます。

広告文は、ユーザーがクリックしたくなるような訴求をすることが重要です。具体的な価格や期間限定などの誘い文句を盛り込むと、ユーザーの興味を引くことができます。また、ユーザーが検索しやすいキーワードを選ぶことも、クリック率を高めるためには欠かせません。

想定クリック率改善方法② 広告グループを集約する

Google広告では、広告グループの表示回数ボリュームが品質スコアに影響を与えます。 つまり、広告グループを集約することで、高評価を受けやすいアカウント構造を作ることができます。

入札戦略の変更

入札戦略を見直すことで、クリック単価が改善することがあります。

先ほど「クリック単価が高騰する原因」で記載した通り、入札戦略を自動入札で「コンバージョン数の最大化」に設定している場合、クリック単価が高騰することがあります。

例えば、認知の拡大を目的とした広告配信をしているのに、コンバージョン数に重点をおいた入札戦略に設定しているとします。AIはコンバージョンをする可能性が高いユーザーに広告を配信しようとするので、必然的にクリック単価が高くなります。

広告を配信している目的を明確にし、適切な入札戦略に設定することで、クリック単価が改善する可能性があります。

高騰しているキーワードの見直し

単価が高騰しているキーワードを見直すことも方法の一つです。

特に、検索ボリュームの大きいビックワードは競合も多く、クリック単価が高騰します。

そこで、キーワードに新しく要素を追加したり、表現を変えることで、自社として狙っていきたいターゲットに的確に広告を配信することができます。結果的に競合の数が少なくなり、クリック単価が改善することがあります。

以下で例を用いて詳しく解説します。

【事例】
商品:シャンプー
効果:血行を促進し、薄毛を予防する。
ターゲット:薄毛が気になる男性

ーー改善前ーー
キーワード:「メンズシャンプー」
検索ボリューム:2,0000
入札単価:100円

ーー改善後ーー
キーワード:「メンズシャンプー 薄毛」
検索ボリューム:500
入札単価:50円

このように、単価の高いキーワードを見直すこともクリック単価を改善する方法の一つです。

こちらも目的や予算などの状況に応じて適切な対応が求められますが、一般的に検索ボリュームが小さい、細分化されたキーワードであればあるほど、購買意欲が高いためユーザーが多く、CVRも高い傾向にあります。

無駄なキーワードの停止

無駄なキーワードを停止することも重要です。

キーワードを部分一致で配信していると、自社で狙っていきたいターゲットとは違ったキーワードを拾ってくることがあります。

検索クエリから、広告費が発生しているキーワードのなかで、自社サービスと関連がないワードを除外することで余分な広告費を削減でき、クリック単価を改善することができます。

まとめ

  • クリック単価とは広告が表示され、クリックされた際に発生する費用の単価を指す
  • クリック単価は「クリック単価」=「広告費用」÷「クリック数」で算出できる
  • クリック単価が高騰する原因は主に4つ考えられ、それぞれは設定や運用によって改善可能

今回は上記について解説しました。

リスティング広告の運用において、クリック単価は重要な指標の一つであり、調整は必須です。
広告費を浪費しないためにも、クリック単価が決まる仕組みや改善する方法を必ず知っておく必要があります。

クリック単価でお悩みの方は、ぜひ今回の記事で紹介した内容をお試しください。

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この記事を書いた人

SNSマーケティングを中心にマーケの最新ノウハウをお届けするMarke Insight編集部です。YouTube~万人、TikTok~万人、Instagram~万人、ブログPV累計210万の実績から実践的かつ最新の情報をお届けします。

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