リスティング広告のキーワード選定について徹底解説

リスティング広告の成果を最大化し、広告費を無駄にしないためには、キーワード選定が非常に重要です。
初心者から上級者まで、キーワード選定について以下のお悩みをお持ちではないでしょうか。

• リスティング広告のキーワードはどのように選べばいいの？
• 成果を出すためにどのようにキーワードを改善していけばいいの？
• ツールはどのようなものがあるの？

今回は上記のようなリスティング広告のキーワード選定方法についての疑問点などを、初心者でも理解しやすい形で詳しく解説します。

リスティング広告キーワード選定とは？

リスティング広告は、検索エンジンやウェブサイト上に表示される広告形式で、ユーザーが特定のキーワードで検索を行った際に、それに関連したテキスト広告を表示させます。

キーワード選定は、どのキーワードに連動させるかを選ぶ作業であり、広告の成果に大きく影響します。

適切なキーワードを選ばないと、ユーザーの検索キーワードに関連性のない広告が表示され、余計な費用がかかる上に、成果は見込めないでしょう。

リスティング広告で配信するキーワードを選定すること

キーワード選定の目的は、ターゲットユーザーがどのような検索語句でサービスや商品を探すかを理解し、それに合致するキーワードを設定することです。

キーワード選定に注意を払い、ターゲットユーザーへ適切な広告を提供することが、リスティング広告の成果を最大化する鍵になります。

適切なキーワードを選び、ユーザーの検索意図に合致した広告を提供することが、リスティング広告の成功への第一歩です。

リスティング広告キーワード選定の手順とは？

リスティング広告キーワード選定は、成功に向けた広告キャンペーンの基盤を築く重要なステップです。特に運用初心者にとっては、キーワードの選定が難しいことがあるでしょう。

しかし、本記事では、初心者でも理解しやすい方法で、リスティング広告のキーワード選定方法を以下4ステップに分けて、詳細に解説します。

1. 軸キーワードを決定
2. キーワードをツールで洗い出し
3. キーワードの精査
4. 除外キーワードの精査

Step.1 軸キーワードを決定

キーワード選定の最初のステップは、軸（メイン）キーワードを決めることです。

これは、ヒアリング、競合分析、ターゲットニーズ分析に基づいて抽出したキーワードの中から、メインとなるキーワードを選ぶ作業になります。

軸キーワードは、エンドユーザーが商品やサービスを検索する際に使用するであろうキーワードで、以下の5つのカテゴリに分類できます

• 固有名詞
• サービス・商品名
• ニーズ
• 類似商品・サービス
• 購入タイミング

また、リスティング広告のキーワードは、通常「軸キーワード」と「サブキーワード」の組み合わせで考えます。
軸キーワードは単一のキーワードであり、サブキーワードは軸キーワードの後ろに付け加えられるキーワードのことを指します。

軸キーワードを決定する際には、目的を明確にし、多くの候補キーワードをリストアップすることが重要です。単体で検索される可能性があるため、慎重に選定する必要があります。

Step.2 キーワードをツールで洗い出し

キーワード選定の次のステップは、キーワードをツールを使用して洗い出すことです。

このステップでは、できるだけ多くのキーワードをリストアップし、網羅性を高め、成果に繋がりやすいキーワードを発見することが目的になります。

自分の考えだけではキーワードのリストアップは限られたものになってしまうため、無料のキーワード検索ツールを活用して、関連するキーワードを見つけ、漏れがないようにしましょう。

各ツールの特徴については、後の章で詳細に説明していきます。

• キーワードプランナー
• ラッコキーワード
• 連想語辞典

キーワード抽出の際に大切なのは、まず、全てのキーワードをリストアップし、次にキーワードの精査を行うということです。多くの選択肢を迅速にリストアップすることが重要です。キーワード選定の基盤を構築するための重要なプロセスです。

Step.3 キーワードの精査

ステップ3では、キーワードリストの品質と効果を向上させるための詳細な精査と調整を行います。このステップを挟むことにより、広告キャンペーンの成果を最大化し、無駄な広告費の浪費を防ぎます。

以下、キーワードの精査において考えるべき要素をあげていきます。

コンバージョン志向 

コンバージョン（成果）につながりやすいキーワードを優先的に選択しましょう。

ユーザーが広告をクリックした後、求めていた情報や商品を見つけやすいキーワードを選びます。これは広告の目的を達成する上で極めて重要です。

たとえば、特定のキーワードでのコンバージョン率が高い場合、そのキーワードに予算を重点的に割り当てることができます。

広告グループの整理

関連性の高いキーワードを同じ広告グループにまとめます。

関連性のあるキーワードをまとめることで、ユーザーに対してより適切なメッセージを提供できます。

たとえば、スポーツウェアの広告を出す場合、ランニングシューズに関連するキーワードを一つの広告グループにまとめ、水着に関連するキーワードを別の広告グループにまとめるなど、テーマごとに整理します。

これにより、広告品質が向上し、ユーザーの検索意図に合致する広告が提供できます。

マッチタイプの選定

キーワードのマッチタイプを選択し、設定しましょう。

マッチタイプには「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」「広告内一致」などがあり、それぞれ異なる広告表示条件を設定できます。

たとえば、「完全一致」の場合、そのキーワードと完全に一致する検索クエリのときに広告が表示されます。これを活用して、広告の表示条件をコントロールしましょう。

ステップ3では、キーワードリストを慎重に精査し、効果的な広告を実現するための調整を行います。
これにより、広告キャンペーンのパフォーマンスを最適化し、広告予算の有効活用を実現できます。

Step.4 除外キーワードの精査

ステップ4では、広告キャンペーンの成功に向けて「除外キーワード」の設定に焦点を当てます。

現在推奨されているマッチタイプの「部分一致」では、無関係なトラフィックが流入しやすいため、除外キーワードの設定が不可欠です。

除外キーワードは、広告が表示されないようにするための設定で、広告の精度とターゲット性を向上させます。

ターゲットとなるユーザー

まず、広告のターゲットとなるユーザーが使用しないであろうキーワードや、広告の効果を低下させる可能性のあるネガティブなキーワードを特定しましょう。

例えば、特定の商品を販売している場合、競合他社の商品名や、自社商品の仕様に合致しないキーワードを除外設定に追加します。
これにより、広告が正確なターゲットに表示される確率が高まります。

不適切なトラフィックの排除

 除外キーワードは、不適切なトラフィックを排除するためにも非常に有効です。
関連性の低いクリックを防ぐことで、広告のクオリティが向上し、無駄なクリック料金を削減できます。

不要なトラフィックを引き寄せず、広告のコンバージョン率を向上させましょう。

無駄な広告費の節約

除外キーワードの設定により、不要なクリックを削減し、無駄な広告費を節約できます。

特に、競合他社のキーワードや一般的なキーワードに対して除外キーワードを活用することが効果的です。

これにより、広告予算を効果的に活用し、リターゲティングを強化できます。

広告の関連性向上

除外キーワードを通じて、広告の関連性を向上させ、ターゲットユーザーに対してより適切なメッセージを提供しましょう。
これは広告キャンペーンの成功に大きく寄与します。

関連性の低いキーワードを除外することで、広告が意図したターゲットユーザーに適切に表示され、広告効果を向上させます。

キーワード分析ツールとは？

Step.2 でも説明したように、キーワードツールは、キーワード選定プロセスにおいて非常に重要なツールです。これを活用することで、キーワードリサーチを行い、リスティング広告キャンペーンの成功に向けて効果的に準備を進めることができます。

軸キーワードに関連するキーワードを洗い出して、漏れがない状態を作るために使用する

ユーザーの多様な検索クエリに対応し、キャンペーンの効果を最大化します。

以下では、具体的なキーワードツール3つとその活用方法について詳しく説明します。

• キーワードプランナー
• ラッコキーワード
• 連想語辞典

キーワードプランナー

キーワードプランナーは、Google広告利用者向けに提供されるキーワード選定ツールで、効果的なキーワード選定をサポートします。

特に、サービスや商品に関して適切なキーワードを見つけるのが難しい場合に役立ちます。
キーワードプランナーを活用することで、以下4つの情報を入手できます

• キーワードの月間検索回数
• キーワードの競合性
• 広告のクリック単価
• 関連する語句やキーワード

キーワードプランナーは、主要な軸キーワードに関連する語句や関連キーワードを発見し、キーワードリストを充実させるのに役立ちます。

キーワードの選定に迷った場合や新しいキーワードのアイデアが必要な場合、キーワードプランナーは頼りになるツールです。

ラッコキーワード

ラッコキーワードは、サジェストキーワードを調査するのに便利なツールです。

サジェストキーワードとは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでユーザーがキーワードを検索する際に表示される検索候補のことで、これらのキーワードは実際の検索履歴や関連性から生成されます。

ラッコキーワードツールを使用することで、サジェストキーワードを洗い出し、キーワードの組み合わせを見つけ出すことができます。

キーワードプランナーが主に検索ボリュームに焦点を当てるのに対し、ラッコキーワードは特に具体的なキーワードを発見するのに適しています。
新たなキーワードの発見や既存のキーワードの拡張において、ラッコキーワードツールは非常に有用です。

連想語辞典

連想語辞典は、語句の類義語や関連語を一覧表示する辞書機能を提供する辞典です。

この辞典には約10万語の語句が収蔵されており、以下の状況で役立ちます

• より的確な表現を見つけたい場合
• 言い換えが可能な異なる言葉を見つけたい場合
• 文章が単調になったと感じた場合
• 特定の言葉から連想される言葉を知りたい場合

連想語辞典を使用すると、検索フォームや索引から言葉を指定することで、その言葉に関連する類語、同義語、および連想語が一覧表示されます。

また、表示された言葉のリンクをたどることで、更なる「類語の類語」を探し出すことができます。
連想語辞典は、創作活動や文章作成において、多彩な言葉の選択をサポートし、表現力を豊かにします。

これらのキーワードツールを駆使して、リスティング広告のキーワード選定プロセスを効果的に進めましょう。キーワードリサーチの手間を減らし、効果的な広告キャンペーンの基盤を築くのに貴重な助けとなります。

キーワード選定において、情報を正確に把握し、競争力のあるキーワードリストを構築するために、これらのツールを活用しましょう。

キーワードはどれぐらいの数を設定するのがいいの？

キーワードの数を設定する際、個数で良し悪しの判断は難しいことがあります。

適切なキーワードの数は、複数の要因に依存します。

以下に、キーワード数の設定に関する基準と注意すべきポイントを解説します。

個数で良し悪しの判断は出来ない

キーワードの数に関して、一概に「これだけの数がベスト」と断定することは難しいです。

成功の鍵は、選定したキーワードが効果的であることです。個数よりもキーワードの品質と適切さが重要です。

キーワードの数を設定する際、以下の基準を設けると良いでしょう。

基準① 選定したキーワードの内容がズレていないか

選定したキーワードが、広告の主題やターゲットと一致しているかどうかを確認しましょう。

キーワードは広告の内容とリンクしている必要があります。

基準② 予算に合わせて考える

広告予算に合わせてキーワード数を設定しましょう。

予算が限られている場合、無駄なキーワードを避け、重要なキーワードに重点を置くことが重要です。

基準③ 随時キーワードを追加や停止を行い改善をする

リスティング広告の効果を測定し、随時キーワードを追加または停止させて改善を行いましょう。

広告の実績に応じてキーワードの調整が必要です。

キーワード上限設定数は？

通常、Google Adsなどのプラットフォームでは、1つのアカウントに設定できるキーワードの上限数がおおよそ500万個です。上限数を超える場合、新たなアカウントを作成するなどの対策が必要です。

除外キーワードについても制限があり、通常は1万個までとなっています。除外キーワードの適切な設定は無駄な広告費の削減に寄与します。

キーワード数の設定はキャンペーンの性質や目的に合わせて柔軟に調整すべきです。重要なのは、常に広告のパフォーマンスをモニタリングし、最適なキーワード戦略を見つけることです。

キーワードの掛け合わせツール

キーワードをリサーチしたら、それらのキーワードを組み合わせていく重要なステップがあります。

複数のキーワードを結びつけることで、より適切なターゲット層にアプローチできる可能性が高まります。

そして、組み合わせたキーワードを使った広告が効果的であるかどうかを確認するために、検索ボリュームを調査する必要があります。
組み合わせたキーワードも、軸となるキーワードと同様に、専用のツールを活用してリサーチしましょう。

• SEMcafe
• Lisket
• AGboost

以下では、このプロセスを洗い出す方法について詳しく説明します。

SEMcafe

SEMcafeは、リスティング広告キャンペーンのキーワード戦略を構築するのに役立つツールです。
このツールは競合他社の広告戦略や使用しているキーワードを分析することができます。

具体的には、以下のような情報が得られます。

競合キーワードの洗い出し

SEMcafeは競合他社のウェブ広告を監視し、彼らがどのキーワードをターゲットにしているかを特定できます。これにより、競合他社の成功事例を学び、自社のキーワードリストを改善できます。

キーワードの競争度分析

SEMcafeは、キーワードの競争度を評価し、各キーワードの競争相手を示します。これにより、低競争度のキーワードを見つけてターゲティングできます。

地域ごとのキーワードデータ

SEMcafeは地理的なキーワードデータを提供し、特定の地域での検索傾向を理解するのに役立ちます。
地域に合わせたキーワードリストを作成することができます。

Lisket

Lisketもキーワードリサーチに特化したツールで、以下のような機能を提供します

キーワードの関連性分析

Lisketは、キーワードの関連性を分析し、どのキーワードがお互いに関連しているかを特定します。
これにより、関連性の高いキーワードグループを作成できます。

新たなキーワードアイデアの生成

Lisketは新たなキーワードアイデアを提供し、既存のキーワードリストを拡張できます。
キーワードリサーチの幅を広げ、新たなターゲットを見つけるのに役立ちます。

競合他社のキーワード分析

Lisketは競合他社の使用しているキーワードも分析できます。
競合他社が成功しているキーワードを特定し、自社の戦略に組み込むことができます。

AGboost

AGboostは広告キャンペーンの最適化に焦点を当てたツールです。以下はAGboostの主な機能です

キーワードの品質評価

AGboostはキーワードの品質スコアを評価し、品質の低いキーワードを特定します。これにより、無駄なクリックを減らし、広告予算の最適化が可能です。

ランディングページの評価

 AGboostは広告の着地ページ（ランディングページ）のパフォーマンスを評価し、ユーザーエクスペリエンスの向上に貢献します。ページの品質向上は、コンバージョン率の向上に繋がります。

キーワードの効果的な設定

 AGboostはキーワードのマッチタイプや入札額の設定を最適化し、キーワードのパフォーマンスを向上させます。

これらのツールを組み合わせて、キーワード戦略を最適化し、リスティング広告キャンペーンの成功に向けて効果的なアプローチを構築できます。

まとめ

• キーワード選定は手順に沿って行う
• キーワードの数を適切に設定する
• キーワードの掛け合わせをツールなどを活用して行う

リスティング広告の成功には、適切なキーワード選定が欠かせません。

さまざまなツールを使用しながら、キャンペーンの目的と予算に合わせて効率的にキーワードを調整し、効果的な広告を実現しましょう。