リスティング広告の訴求を強める広告文制作方法の徹底解説

• 「広告文を作りたいけど、前提知識がなくて何から始めていいかわからない…」
• 「広告文を作ってみたけど、これって本当に効果的なものを作れているの？」
• 「クリック率を改善するために、今より効果的な広告文を作りたい！」

リスティング広告の運用において、このような悩みはありませんか？
このような悩みを後回しにして”なんとなく”の広告文で広告配信をしていませんか？

実はその広告文がリスティング広告全体の効果に大きく影響しているかもしれません。

実際にあなたがネット検索で調べ物をしている状況を思い浮かべてください。
検索画面を一見した中で、広告文に魅力を感じないサイトをクリックしたいと思うでしょうか？

答えは”NO”ですよね。従って広告文を”なんとなく”で設定していると、競合他社にクリックを奪われ、広告効果が悪化する可能性があります。

本記事では、ユーザーを惹きつける魅力的な広告文の制作方法を解説していきます。
魅力的な広告文の制作方法を知り、クリック率を改善していきたい方はぜひ最後までご覧ください。

リスティング広告文とは？

そもそもリスティング広告における広告文とは、検索結果画面に最初に表示される文章のことで、リスティング広告における”看板”の役割を果たしています。

ユーザーは広告文を読み、必要な情報が記載されていると考えられるサイトをクリックします。

リスティング広告の構成要素

リスティング広告を出稿する際設定ができ、検索ユーザーに対して表示できるのは以下4つの項目になります。

1. 広告見出し
2. 説明文
3. パス
4. 表示オプション

①広告見出し

広告文の上部に青色で表示されるテキストのことで、広告内容を一目で伝える部分です。ユーザーの目にとまりやすいので、クリック率やコンバージョンに大きく影響する重要な要素の1つです。Google広告では「広告見出し」、Yahoo!広告では「タイトル」と呼びます。

②説明文

広告見出しの下に表示されるテキストのことで、広告内容の説明をする部分です。半角90文字まで表示できるので、広告見出しよりも詳細な内容を伝えることができます。

③パス

ページURLの後ろに表示されるテキストのことで、サイト内のページ内容を説明する部分です。例えば、商品ページに紐づいた広告を配信する際は、パスに「商品」と記載するとユーザーにサイト内容を伝えることができます。Google広告では「パス」、Yahoo!広告では「ディレクトリ」と呼びます。

④表示オプション

広告文の下部に表示されるテキストのことで、広告見出しや説明文で伝えきれなかった内容を説明する部分です。具体的には、電話番号、住所、サイトリンクなどがあります。

禁止文字や文字数制限

GoogleやYahoo!等の検索エンジンには、ユーザーの快適な利用を目的とした広告出稿におけるポリシーがあります。規定にのっとり正しく広告文を制作するにあたり、禁止文字と文字数制限を押さえておきましょう。

Google広告の禁止文字・文字数制限

禁止文字

1. 広告見出し上でのびっくりマーク「！」、はてなマーク「？」の使用
   • 例：パソコン！
2. 記号や句読点の連続使用
   • 例：!!パソコン!!
3. 広告文でのはてなマーク「？」の使用
4. 本来の使用意図とは異なる目的で使用されている記号
   • 例: パ*ソ*コ*ン
5. 絵文字、半角カタカナ

詳細はGoogle広告ポリシーヘルプをご覧ください。

文字数制限

Google広告文字数制限	文字数
広告見出し	半角30字（全角15字）
説明文	半角90字（全角45字）
パス	半角15文字（全角7文字）

Yahoo!広告の禁止文字・文字数制限

禁止文字

1. 下記カッコの、2セット以上の使用
   • 【 】　『 』 「 」 ［　］ ＜ ＞ 《 》 ≪ ≫（全角）[　]（半角）
2. 記号や句読点の連続使用
   • 例：!!パソコン!!
3. タイトルと説明文のなかで同じ記号を3回以上使用
   • 例：快適！便利！安心！しかも低コスト？資料請求はこちらから

文字数制限

Yahoo!広告文字数制限	文字数
広告見出し	半角30文字（全角15文字）
説明文	半角80文字（全角45文字）
パス	半角15文字（全角7文字）

クリック率を高めるリスティング広告文の重要ポイント

クリック率を高めるリスティング広告文の重要ポイントは3つあります。

• ユーザーが持っている課題が解決できると思える
• 検索キーワードが文中に入っている
• 文字数・キーワードの配置が適切である

ユーザー持っている疑問や悩みが解決できると思わせるもの

疑問や悩みを直接広告文に取り入れることで、ユーザーの共感を誘うことができます。商材が解決できる課題から逆算してユーザーの心の声を広告文に落とし込みましょう。

【説明文の例】
高機能パソコンが欲しいけど値段も抑えたい、とお悩みのそこのあなた！
OOOではハイスペックでリーズナブルな商品を取り揃えております！

検索キーワードが文中に入っている

広告文に設定した検索キーワードを含めましょう。そうすることで広告文とウェブサイトの統一性が増して広告ランクが高まり、クリック単価を下げることが可能です。

キーワードの配置方法の注意点

検索キーワードや重要なキーワードは広告見出しの前半に配置しましょう。場合によって、検索画面には、広告見出しの全文が表示されないケースがあります。したがって、下記の例のように伝えたい内容を前半部分で強調することで、ユーザーが求めている情報が一目で分かるようになります。

【キーワード配置の例】
出稿するKWを「新宿　賃貸」に設定する場合、見出し前半に検索キーワード「新宿　賃貸」を入れる。

対応前：東京賃貸情報 | 東京でのお部屋探しならOO不動産
対応後：【新宿】東京でのお部屋探しはOO | 新宿で一人暮らしをするなら

各業界における広告文の制作例

業界によってターゲットや商材が異なるため、訴求内容にもそれぞれポイントがあります。

業界ごとに広告文の制作例をまとめています。
各業界の広告文制作の参考にしてみてください。

不動産賃貸業界

広告見出し

• OO区の賃貸不動産なら
• 全室1LDK/同棲可
• おとり物件の少ない賃貸情報
• テレワーク物件多数

説明文

• 物件数OO万件！敷金礼金ゼロや家具家電付など、OO区での賃貸探しはOOにおまかせ！
• 【OO市でのお部屋探しはOO】一人暮らしや新婚、ファミリー向けなど、多数の賃貸物件を取り扱っております。

不動産賃貸業界は、特定の地域にターゲットが存在するため地域名を記載しましょう。また、大学付近やオフィス街など、地域によって発生するニーズを解消できる文言が記載されていると魅力的です。

オンライン教育業界

広告見出し

• ビジネス英語特化！オンライン英会話
• コスパ最強の通信教育ならOO
• 授業取り放題で月額OO円
• 【口コミNo.1】実績多数のオンライン研修

説明文

• 24時間365日いつでも受講可能—毎日授業しても追加料金0円！毎日英語を話したいならOO
• スマホでいつでもどこでも受講可能。今なら入塾金無料—授業料は取った分だけ！

オンライン教育業界は、ターゲットが全国に存在しており、競合も多いので自社の強みが一目で伝わる広告文にしましょう。また、コンバージョンに至るまでの比較検討期間が長い商材になるので、社名を強調して覚えてもらえるように工夫することも大切です。

人材業界

広告文

• 【エンジニア採用したい企業向け】
• 【ヘッドハンティング専門】| 採用後の定着率OO％
• 豊富な転職支援実績 | 完全週休2日制など求人多数

説明文

• ITエンジニアの採用ならOO。採用後の定着率OO％！エンジニアの能力を可視化。
• 今すぐ優秀な人材が欲しい方必見。豊富なヘッドハンティング実績から有効性を検証。
• 【多種多様な求人からご紹介】書類添削、面接対策など完全無料でサポートいたします。

人材業界は、企業向けと求職者向けで大きくターゲットが異なるので、支援内容をわかりやすく記載する必要があります。また、自社サービスの特徴を【】等で強調し、どんな人をターゲットにしているか一目で分かる広告文にしましょう。

広告文制作時の注意点

広告文を制作する際は以下の2点に注意が必要です。

• 他社の指名系を使わない
• 医療や薬事系、誇張表現の規制に気をつける

他社の指名系を使わない

リスティング広告文に競合他社の名前を使用することはできません。万が一使用してしまうと、不正競争に該当し、損害賠償を請求される恐れがあります。キーワードに関しては使用することができますが、詳しくは『Google広告ポリシーヘルプ　商標』をご確認ください。

医療や薬事系、誇張表現の規制に気をつける

医療機関、健康食品、医薬部外品に該当する広告は、厚労省が定める「医療広告ガイドライン」や「薬機法」による規制事項に注意する必要があります。また、これら規制事項は年に1回の頻度で改定されるので、常時広告をアップデートをしていく必要があります。ここでは一部の代表的な例をご紹介いたします。

• 「県内一位」「成功率100％」
  • 他の病院と比較した表現、合理的な根拠のない誇張された表現
• 「OOが改善しました」「OO病院に行って本当によかったです」
  • 患者による体験談
• 「今ならOO%割引！」
  • 割引やキャンペーンによる誘導

詳しくは医療情報システムの安全管理に関するガイドラインをご確認ください。

訴求の強い広告文を作成する方法

訴求の強い広告文を作成するには、ユーザーが普段どのようなキーワードで検索をしているのかを知る必要があります。検索されたキーワードが広告文に含まれていると、ユーザーにクリックされる可能性が高まるからです。

また、検索が多いキーワードを広告文に含めることで、より多くのユーザーに刺さる広告文を制作することができます。以下3つの手順に沿って制作してみましょう。

1. STEP.1：キーワードを決定する
2. STEP.2：キーワードプランナーでキーワードを調べる
3. STEP.3：キーワードを広告文に組み込む

応用編として、広告文の改善や魅力がありクリック率を上げるスキルとして、「コピーライティングスキル」の紹介をいたします。

具体的な手順

STEP.1：キーワードを決定する

自社サービスの特徴や解決できるニーズ、これまでの検索データをもとに調べたいキーワードを決定します。キーワードは世間の動きや季節とともに変化する可能性があるので、定期的に情報をキャッチアップして考える必要があります。

STEP.2：キーワードプランナーでキーワードを調べる

キーワードプランナーには、「新しいキーワードを見つける」機能と「検索ボリュームを確認する」機能があります。

「新しいキーワードを見つける」では、STEP.1で考えたキーワードやサイトのURLを入力することで、キーワードやサイトコンテンツに関連するキーワードを見つけ出してくれます。

「検索ボリュームを確認する」機能では、STEP.1で考えたキーワードを入力することで、そのキーワードが玄関でそれだけ検索されているかを表示してくれます。

STEP.3：キーワードを広告文に組み込む

STEP.2で見つけ出した新しいキーワードや検索ボリュームの多いキーワードを広告文に組み込みましょう。

定期的にキーワードプランナーを使った広告文の変更を定期的に行うことでユーザー需要の変化に対応することができます。

《応用編》コピーライティングスキルの利用

コピーライティングとは、言葉で人の心を動かし、行動させる技術のことです。キーワードを広告文に組み込み、訴求の強い広告文を制作するためにはこのコピーライティングのスキルが重要なポイントになります。

文字や情報の羅列だけではなく、人の感情に寄り添い、「このリンクをクリックしないともったいない！」「この記事を見てみたい！」と思わせる文を心がけましょう。

ただ単純にキーワードを組み込んだ広告文を作成するのでは、効果は見込めない可能性があります。同じ内容でも、ちょっとした表現の違いで、ユーザーの反応は劇的に変わります。

良いコピーライティングを真似る、テクニックを学ぶ、ABテストを繰り返すなどしてコピーライティングスキルを高めていくことが求められます。

広告を改善するABテストの方法・手順について

訴求の強い広告文を作るには、ABテストを行い、制作した広告文を評価、改善していくことも重要です。

複数の広告文を試し、ユーザーからの反応をもとに、刺さりやすい広告文を見つけ出しましょう。

使用ツール

Google広告の管理画面上の便利なツールとしてテストページ（旧称: 下書きとテスト）があります。

そこではキャンペーン単位や広告文専用の広告バリエーションのABテストを行うことが可能です。

テストを実施したい要素によって、ツールを使い分け、必要な情報を的確に洗い出せる方法を選択しましょう。

具体的な手順

Google広告でABテストを行う方法として、以下3つの手順に沿って詳細を解説していきます。

1. STEP1：仮説、評価基準を明確にする
2. STEP2：A/Bテストの実施
3. STEP3：結果の測定と評価

STEP1：仮説、評価基準を明確にする

仮説

まず、広告出稿の目的は「認知」なのか「コンバージョン」なのかを明確にしておきましょう。そして、現状の結果をもとに何が原因で広告効果が伸び悩んでいるのか仮説を立てましょう。

評価基準

どういった結果を得られると仮説の成否が明確になるのか、得られた結果を評価する基準を明確にしておきましょう。また、広告出稿の目的が「認知」ならリーチ数、「コンバージョン獲得」ならコンバージョン数やCPAが指標となります。

STEP2：A/Bテストの実施

仮説と評価基準が明確になれば、Google上でA/Bテストを実施します。ここで予算と期間を設定します。

予算

一般的に、テストするキャンペーンが2つなら現状の広告費を半分ずつに配分して設定します。別の手法としては、コンバージョンを目的とする場合「現在のCPA×100＝A/Bテスト予算」という式で求めることができます。

期間

実施期間は、商材にもよりますが、1週間〜1ヶ月が一般的です。

STEP3：結果の測定と評価

STEP1で定めた指標と評価基準をもとに、得られた結果を評価します。ここで評価の良かった広告文と悪かった広告文、それぞれの原因を考察し、改善を加えます。ここで課題が見つかれば再度A/Bテストを実施し、最適化を目指します。

入稿方法

作成した広告文を実際に入稿する方法を解説していきます。

以下ステップを確認しましょう。

1. STEP.1：設定したいキャンペーンから、広告タブを選択、編集ボタンをクリックします。
2. STEP.2：パスを入力します。
3. STEP.3：広告見出しを入力します。
4. STEP.4：説明文を入力します。
5. STEP.5：広告表示オプションを入力します。

STEP.1：設定したいキャンペーンから、広告タブを選択、編集ボタンをクリックします。

STEP.2：パスを入力します。

パスを設定する際には、遷移先のページがどのようなものなのかを分かりやすく表現しましょう。

広告見出しや説明文のようにメインで読まれる箇所ではないですが、ページの統一性を出すため気が抜けないポイントになります。

STEP.3：広告見出しを入力します。

STEP.4：説明文を入力します。

STEP.5：広告表示オプションを入力します。

1. 画像表示オプション
2. ビジネスの名前
3. ビジネスのロゴ
4. サイトリンク
5. その他アセット
6. URL表示オプション

作業効率を爆速にする入稿テクニック

google広告の入稿作業を早めるにはGoogleエディタを使用します。

Google 広告エディタとは、Google 広告の設定と変更が行える無料のアプリケーションです。キャンペーン、広告グループ、広告、キーワードの作成など、管理画面上で行える基本的な操作を効率よく行えます。

まとめ

今回は訴求の強い広告文の制作方法を解説しました。

ポイントとしては以下4点

• ユーザーが持っている課題が解決できると思える
• 検索キーワードが文中に入っている
• 文字数・キーワードの配置が適切である
• ABテストを継続的に行い、改善をし続ける

ご覧いただいたとおり、すぐに結果が出る広告文を制作をすることは、そう簡単にはできません。

しかし、外部要因やコピーライティングスキル、ABテスト等それぞれのポイントを押さえられるようになれば、魅力的な広告文を制作できる可能性が非常に高まります。

ぜひ一度、広告文を見直して、ポイントを押さえた効果的な文章になっているか確認してみてください。今なら広告効果を高められる改善が可能になっていると思います。