【徹底図解】広告ランクの仕組みとは!? 品質スコアとの違いや改善事例を解説
広告ランクとは?
広告ランクとは、検索広告(リスティング広告)の掲載順位を決める指標です。
検索キーワードに対して複数の広告主から入札あった場合、広告掲載の有無や掲載順位が広告ランクによって決まります。広告ランクが高いほど上位に表示さやすく、低いと上位に表示されなくにくくなります。
そのため、広告運用者は広告ランクを大切にする指標の1つです。
広告ランクが決まる計算式
検索広告で検索結果の上位に表示させるには、広告ランクが重要です。
広告ランクは、広告ランク=品質スコア×入札単価+広告表示オプションの計算式で算出されます。
上記の計算式を踏まえると、品質スコアか上限クリック単価のどちらかを改善することで、広告ランクが上昇します。
予算が少なく、上限クリック単価を上げれない企業は、品質スコアを改善することで、検索結果の上位に表示させることが可能な仕組みになっています。
掲載順位 | 広告ランク | 上限クリック単価 | 品質スコア | 実際のクリック単価 |
---|---|---|---|---|
1位 | 1,600 | ¥200 | 8 | ¥151 |
2位 | 1,200 | ¥300 | 4 | ¥201 |
3位 | 800 | ¥400 | 2 | 4位の広告ランクで算出 |
広告ランクは検索ごとに算出されるため、確認する方法はありません。
Google/Yahoo!の差分はないため、どちらも同じ仕組みで掲載順位が定まります。
入札単価とは何か?
入札単価とは、1クリックに対して支払える広告費の上限金額です。
正しい入札金額を設定することで、予算内での広告費用対効果を最大化することができます。
入札単価が高すぎると、クリック単価(CPC)やコンバージョン単価(CPA)が高騰してしまいます。
一方で、入札単価が低すぎると、競合他社の広告が優先的に表示されたり、見込み度の高いユーザーに広告が表示されなくなってしまいます。
成果や予算とのバランスをみて、入札戦略や入札単価を調整する必要があります。
品質スコアとは何か?
品質スコアとは、広告全体の品質を評価するための指標です。
図に表すと下記となります。
検索するユーザーが求めている情報を掲載できているか、本当に有益な情報かによって、評価が高まります。
品質スコアは、10段階で評価され、次の3つの指標によってキーワード単位で決定されます。
(※参考:Google広告のヘルプページ)
品質スコアが評価されるのは以下の3つの指標になります。
①推定クリック率
推定クリック数とは、設定した広告文やキーワードから広告がどのくらいクリックされるのかを推定したものです。
平均値を基準として、上か下かで判定されます。平均値より下の場合は、クリック率が悪いため、広告文やキーワードなどの見直しが必要です。
平均値もしくは平均値より上の場合は、特に設定を変更する必要はありません。
②ランディングページ(LP)の利便性
ランディングページ(LP)の利便性とは、広告をクリックしたユーザーが遷移先のLPにおいて、適切な情報を最適な形で得られているかを表す指標です。
具体的には下記のような観点が挙げられます。
- 検索に使用されたキーワードとLPの内容は合致しているか。
- LPはスマホ表示に対応しているか(モバイルフレンドリー)
- LPの読み込み速度は遅くないか。
③広告の関連性
広告の関連性とは、設定した広告文とキーワードに関連性があるかどうかを表した指標です。
例えば、「新宿 賃貸」というキーワードで検索をした際に、「新宿のレストラン」の広告が表示される場合、検索意図と広告が合致していません。そのため、品質スコアは低下することが想定されます。
主流な対策方法として、広告文にキーワードを含めるなどによって改善することが挙げられるでしょう。
品質スコアの仕組みとは?
上記で説明した3つの指標を図解すると下記となります。
広告ランクを向上させるメリットとは!?
広告ランクを改善することで、2つのメリットがあります。
広告ランクを改善する具体的な方法は後述いたします。
先に確認したい方はこちらから。
広告の掲載順位が上がる
品質スコアや上限クリック単価を上げることで、広告ランクが上がり広告の掲載順位も上位に表示されやすくなります。掲載順位が上位になると、クリック率が上昇する傾向にあるため、より多くのコンバージョン獲得に繋がります。
クリック単価が低下する
クリック単価の計算方法は、広告ランク(掲載順位が1つ下)÷品質スコア(自社)+1となるため、品質スコアを改善することでクリック単価を抑えることができます。
実際のクリック単価の改善事例
会社 | 掲載順位 | 広告ランク | 上限クリック単価 | 品質スコア | 実際のクリック単価 |
---|---|---|---|---|---|
B社 | 1位(改善後) | 2,400(改善後) | ¥300 | 10(改善後) | 1600÷10=¥161 |
A社 | 1位 | 1,600 | ¥200 | 8 | 1,200÷8+1=¥151 |
B社 | 2位 | 1,200 | ¥300 | 4 | 800÷4=¥201 |
品質スコアを改善することで、同様の上限クリック単価でも、クリック単価を低下させることができ、掲載順位も上位に表示されるようになります。
広告ランクの確認方法とは?
広告ランクは、オークションで入札単価を定めるための指標になりため、広告ランクを確認することできません。
品質スコアは確認することができるため、下記で解説します。
品質スコアの確認方法
ここまで紹介してきた「品質スコア」やその構成要素である「①推定クリック率」「②ランディングページ(LP)の利便性」「③広告の関連性」は、広告の管理画面から確認可能です。
本記事では、Google広告の管理画面で各指標を確認する方法をご紹介します。
[品質スコアの確認方法]
- 確認したいキャンペーンや広告グループを選択する。
- 画面左側にあるメニューバーから「オーディエンス・キーワード・コンテンツ」>「検索キーワード」を選択する。
- 表示項目から「品質スコア」>「確認したい項目名」を選択する。
- 設定しているキーワード毎に「確認したい項目名」が表示される。
[品質スコア関連要素の指標]
名称 | 指標 |
---|---|
品質スコア | 10段階評価(1/10 ~ 10/10) |
推定クリック率 | 3段階評価(平均より下、平均的、平均より上) |
ランディングページの利便性 | 3段階評価(平均より下、平均的、平均より上) |
広告の関連性 | 3段階評価(平均より下、平均的、平均より上) |
品質スコアの仕組み
品質スコアの仕組みは3つの指標から算出されます。
Yahoo!広告やマイクロソフト広告にも広告ランクはあるのか?
Yahoo!広告やマイクロソフト広告などの他媒体でも広告ランクは存在します。
媒体ごとの名前は下記となります。
Yahoo!広告 >>> 「オークションランク」
Microsoft広告 >>> 「広告ランク」
DisPlay広告に広告ランクはあるのか?
広告ランクという概念は検索広告のみとなるため、Googleディスプレイ広告やMeta広告などは、広告ランクが存在しません。
広告ランクを改善するための品質スコア改善施策
広告ランクを上げるためには、品質スコアを上げることが重要です。
そのためには、「①推定クリック率」、「②ランディングページ(LP)の利便性」、「③広告の関連性」の3つの指標を高めることが必要です。
ここでは、これらの指標を改善するための具体的な方法をご紹介します。
①広告文を改善してクリック率を高める
設定した広告文を改善し、実際のクリック率を高めることで、推定クリック率を向上させることができます。
また、広告文には設定したキーワードを含めることをおすすめします。
具体的には、「東京 賃貸」のキーワードに対しては、「東京都でお得な賃貸物件ならこちら」といったように広告文を作成します。
②キーワード・広告文・ランディングページに一貫性を持たせる
設定したキーワード・広告文・ランディングページの関連性を高めることで、「ランディングページの利便性」や「広告の関連性」を向上させることできます。
ユーザーの検索キーワードに対し、的確かつ有益な情報を広告文・LPを通して、表示できているかが重要です。
商材や業態によって一貫性を持たせるのが難しい場合やよりユーザーの検索意図に沿った広告文を表示させたい場合は、レスポンシブ検索広告や広告カスタマイザといった機能を導入することをおすすめしています。
③キャンペーン・広告グループのグルーピングを見直す
広告キャンペーンや広告グループの構造を最適化すると広告表示するユーザーと表示される広告が整理されるため、「広告の関連性」が向上します。
細かく細分化しすぎるとAIでの適化を阻害する恐れがありますが、誰に何を表示するかを最適化することは非常に重要です。
良い例と悪い例は下記に記載します。
まとめ
広告ランクとは、検索広告(リスティング広告)において、検索結果に広告を掲載する順位を決める指標のことであり、広告ランクが高ければ高いほど優先的に広告が表示されます。
また、広告ランクは、入札単価や品質スコアによって決定されており、これらの改善施策を行うことが有効です。
しかし、広告ランクや品質スコアは目安の1つであり、WEB広告の成果を上げるための打ち手の1つでしかありません。
ランクやスコアを向上させることを目的にせず、その先にいる顧客や売上向上を考慮した上で、実施することが大切だと我々は考えます。
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