リスティング広告とSEOの運用ポイントや特徴を徹底解説!
リスティング広告とSEO、それぞれの違いはなんとなく理解したが、具体的に始めるとなると何から初めていいかわからないという悩みを抱えているかもしれません。
- 「自分が売りたい商品・サービスにはどちらの対策をするのがいいかわからない」
- 「それぞれどの程度管理に工数がかかるのかわからない」
- 「リスティング広告とSEOを併用して悪いことはあるのか」
売りたい商品・サービスの特徴や自社のリソースを理解せず集客の対策をしても、結果は出づらく、費用ばかりかかることになってしまいます。
この記事では自社の状況にあったwebでの集客方法を明確にすることに加え、実際に始める際の注意点なども解説をするので、本記事を、是非最後までご覧いただければ幸いです。
執筆はSNSマーケティングや広告運用を専門としたメディアを運営している、MarkeInsight編集部が担当しています。
リスティング広告とSEO、どのような判断軸を持って選択するべきか?
リスティング広告とSEOのどちらを取り入れるかの判断は以下の項目を自分の状況に当てはめて考えるのが良いでしょう。
項目 | リスティング広告 | SEO |
---|---|---|
費用形態 | 運用型 | 初期投資型 |
安定した成果までの期間 | 3ヶ月〜 | 6ヶ月〜 |
専門的スキル | 必須 | 必須 |
それぞれの詳細は以下に詳しく解説していきます。
予算
リスティング広告とSEOとでは費用のかかり方が全く違います。自社の資金面を踏まえ、どちらが適切か考えていきましょう。
判断軸としては、初期投資できる資金力があるかどうか、また継続的に予算を投じることができるか否かになります。
SEOを対策するのには、成果が出るまでにレンタルサーバー代や記事執筆代など、初期投資として150万円くらい想定しておく必要があります。
一方リスティング広告は運用型の広告なので初期費用はかかりませんが、広告を出す度に費用がかかる費用形態です。
リスティング広告の場合、継続的に予算を投じることができなくなると集客も完全に止まるので、中長期的に予算組みをする必要があるでしょう。
時間
リスティング広告とSEOとではどちらも始める上で最短1〜3日程度で設定や記事の入稿ができますが、それぞれ上位表示までの時間や成果が安定して出るまでの期間が違います。
上位表示までの時間
集客を開始して、インターネット検索時にすぐに上位表示されるのはリスティング広告になります。
上位表示の広告枠を買っているため、成果(購入)に繋がるかはさておき、web上での露出が可能です。
一方、SEOでは記事を入稿しても、検索した時に上位表示されるのには6ヶ月ほど時間が必要になります。
もちろんのこと、上位表示されない記事は読む人が少なく、成果(購入)に繋がることが極めて少ないです。
すぐに成果をあげたいか?
以下のようなケースはリスティング広告での集客方法があっているでしょう。
- 即効性やスピードを求める場合
- 掲載したい期間が限られている場合
リスティング広告のメリットとして、すぐに上位表示をして、すぐに集客を開始できるということが挙げられます。
運用が安定しなくても予算をかければ成果を出せる可能性があるということです。
費用対効果という面では3ヶ月ほどの期間を想定するべきですが、既にリスティング広告に対しての知見がある人に聞ける場合や運用代理店にお願いする場合はその期間も短くなるので、即効性を求める場合にリスティング広告は効果を発揮します。
また、掲載したい期間が限られている場合、例えば不定期に開催されるイベントや4年に一度のイベントなどについては時間と費用をかけてSEOで対策するよりも、掲載期間を設定できるリスティング広告で対策するのが良いでしょう。
次に以下のようなケースではSEOでの集客方法をおすすめいたします。
- 中長期的に潜在層に向けての集客を強化したい場合
- 自社のブランド認知をできる限り費用を押さえて広げていきたい場合
リスティング広告に比べ時間のかかるSEO対策ですが、一般的に検索した際上位表示されるまでにかかる期間は6ヶ月ほどを想定する必要があります。
しかし、一度上位表示された記事は追加での費用はかからず上位表示されやすくなるので、中長期的に集客をするのにはSEOでの施策がおすすめです。
「すぐに購入したい層」が多いとされるリスティング広告に比べ、SEOは「買おうか悩んでいる層、どんなものがあるか知りたい層」に強いという特徴があります。
検索ユーザーから一度メディアに対しての信頼を得られれば、継続して何度もサイトを訪れる可能性が高くなるということに加え、SEOの場合そこには費用はかからないという金銭的なメリットもあります。
専門的スキル
リスティング広告の運用とSEOの対策ですが、どちらもマーケティングスキルが必須になっています。
もし、会社に専門スキルを持っている人がいない場合、本格的に運用や対策をする時にはそれぞれの代理店に相談してみましょう。
個人の副業などで小規模に始める場合、代理店に頼むのではなく、まずは知識のインプット、それから予算をできるだけかけずに運用・対策していく必要があります。
リスティング広告はAIの発展により自動で運用ができる機能が出てきていますし、SEOの対策も記事執筆を自分でやれば、コツコツマーケティングスキルを身につけながら進めることができます。
集客チャネルとして以外のメリットはある?
費用をかけて集客チャンネルを作る訳ですが、それ以外のメリットや価値はあるのでしょうか。
結論、リスティング広告には集客以外のメリット・価値はなく、SEOはメディア資産としての価値が生まれます。
リスティング広告の集客以外のメリット
リスティング広告は、費用をかければ広告として集客が可能ですが、逆手を取ると費用をかけないと広告を出せません。
それ故に集客以外のメリット・価値はだしづらく、強いて挙げるなら広告運用者の運用スキルが上がるというところに落ち着くでしょう。
運用を代理店に任せる際はそれらも残らないので、注意が必要です。
ただ、運用者としてのマーケティングスキルが上がれば、その業界のニーズを把握することに繋がり、SEOの対策やメディアの運用にも発展させ、役立てることができます。
SEOの集客以外のメリット
SEOの集客以外でのメリット・価値としては以下2つが挙げられます。
- メディア資産として保有
- 他社とタイアップのきっかけ
SEOは時間や労力をかけて記事執筆を進める必要があります。
一つ一つの記事を適切に作成・管理することにより、その記事を読む人にとって有益なメディアになり、購買行動にも結びつきます。
リスティング広告とは違い掲載費用はかからないので、一度執筆すれば中長期的に価値を出し続けます。
また、価値の高い記事を保有したメディアはメディア資産としての価値も高くなり、そのメディアを売ることで大きな収益をあげることも可能です。
相乗効果はあるのか?
SEOの観点でサイトのアクセス数が上位表示されやすくなる評価の基準になっていることが広く考えられています。
では、リスティング広告で露出を増やし、サイトへのアクセス数を増やすことはSEO的にメリットに繋がるのでしょうか。
この問いに対して、Google公式から「広告利用でのアクセス数増加を要因としたSEO対策」や「広告費を出しているから上位表示されやすい」といったことはないと発表されています。
しかし、商品・サービスにおけるマーケティング全般で考えると、プラスに働いているとの声もあり、理由としては以下3点が挙げられるでしょう。
- 短期・中長期で切り分けて戦略を立てることができる
- リスティング広告で収集したデータを利用して、SEOのキーワード分析ができる
- 自社の商品・サービスと相性がいいのがどちらなのかがわかり、適切な費用配分ができる
最短1〜3日で上位表示できるリスティング広告は、広告費として費用はかかりますが、その分最短でマーケットやキーワードの分析が可能になることに加え、集客に関しても3ヶ月目安で安定してきます。
運用経験がある人が運用すれば1ヶ月ほどでも成果を出すことができるでしょう。
短期的施策としては大変有効的な手段の一つであるリスティング広告で分析したことを、SEOのキーワード選定など、記事を制作することに活かすことで中長期的にもメリットをもたらします。
また同時に行うことでわかることとしては、どちらの施策の方が、自社の商品・サービスと相性がいいのかです。
購買意欲が比較的高い顕在層に効果を発揮するリスティング広告と、購買意欲が比較的低い潜在層に効果を発揮するSEO、費用対効果を出せる方に予算をかけましょう。
また検索ユーザーのニーズやマーケットの状況は日々変化していくので、常にベターな戦略を考え続けることもポイントの一つです。
代理店は分けるか一緒どちらが良いのか?
マーケティングスキルの少ない人が多額の費用をかけて、運用・対策するのにはどちらの施策もリスクが高いです。
会社規模で集客を強化する場合、専門家である代理店に依頼することが多いので、リスティング広告とSEOのそれぞれを一緒の代理店に依頼するメリットデメリット、また分けた方がいいメリットデメリットを解説していきます。
代理店を一緒にするメリット
一緒の代理店にお願いするメリットとしては以下2点が挙げられます。
- コミュニケーション工数の削減
- ブランディングが行いやすい
外部の代理店に依頼することで作業の時間は減りますが、増えることが戦略ややりたいことを伝えるコミュニケーションの時間です。
代理店が増えれば増えるほど、それぞれのコミュニケーションは増えるので、一緒に依頼することでそれを少しでも減らすことができます。
一緒に依頼することで得られるメリットとしてもう一つ、ブランディングが行いやすいということが挙げられます。
リスティング広告とSEOとでは施策は違いますが、商品・サービスをユーザーに対して認知・購買を進めるという目的は同じです。
代理店を一つにすることで、マーケティング施策全体でトーン&マナーを揃え、ブランドの強化に繋がります。
代理店を分けるメリット
代理店を分けるメリットとして、挙げられるのはそれぞれのプロに依頼することが可能ということです。
一緒にできる代理店は現状少ないですが、それぞれの分野に特化した企業はたくさんあります。
売りたい商品・サービスとの親和性や自社との相性をよく考え、代理店選びを進めましょう。
一方デメリットとしては、やはりコミュニケーション工数がかかるということです。
限られた時間で、効率よく集客を成功させるためにリソースやそれぞれのメリットデメリットを理解して、方針を定めることが重要です。
クリック率が高いのはどっち?
リスティング広告とSEOはどちらも記事を見てもらうことで、購買を促す施策になりますが、検索後上位表示されてから、どの程度クリックされ、記事を見てもらえるのでしょうか。
それぞれ、クリックされた回数を表示回数で割ったクリック率で考察していきましょう。
リスティング広告・SEOの表示順位 | クリック率 |
---|---|
リスティング広告(指名系キーワード) | 5〜10% |
リスティング広告(一般キーワード) | 2〜5% |
SEO(1位表示) | 10〜30% |
SEO(2〜5位表示) | 5〜15% |
リスティング広告のクリック率
リスティング広告のクリック率は、以下2つのキーワードに分けて考えるのが適切です。
- 指名系キーワード
- 一般キーワード
指名系キーワードとは商品名や会社名、ブランド名など固有名詞が入った検索キーワードのことをいいます。
指名系キーワードが入っていると、特定の情報を求めているユーザーが多いので購買行動に繋がりやすく、クリック率が高くなる傾向にあり、クリック率は5〜10%の相場です。
一方、一般キーワード(商品名などの固有名詞が入っていない検索キーワードのこと)は、購買意欲も低下傾向にあるのでそのクリック率も2〜5%と下がります。
SEO
SEOでの上位表示のクリック率はリスティング広告よりも全体的に高く、1位表示であれば10〜30%、2〜5位であれば5〜10%が相場となっています。
業界やマーケットの大きさによって開きはありますが、多くの潜在層へのアクセスを獲得するために、中長期的に有効的な施策といえます。
管理工数はどちらが高いのか?
リスティング広告とSEOですが、どちらの方が運用時に管理する工数がかかるのでしょうか。
管理する必要がある内容や注意すべきポイントも押さえてそれぞれ解説していきます。
リスティング広告の管理工数
リスティング広告の場合、日予算や入札設定は毎日朝夕の2回確認が理想です。
1日毎に予算設定できるリスティング広告は、日単位でPDCAを回せるという特徴があります。
表示回数やクリック率、コンバージョン率などを基準にこまめにデータをみて、改善していきましょう。
その点、アカウントをチェックする時間や運用改善する時間はSEOと比べても短いスパンで考える必要があり、管理する工数は高くなります。
アカウントをこまめにチェックすることができていないと、予算消化が正しく行われないケースが出てきて、費用を無駄にすることがあるので注意が必要です。
SEOの管理工数
SEOの管理としては、日々のアクセス数のチェックや情報の更新をはじめとする記事のリライトが中心になってきます。
記事単位で毎日確認が理想ですが、リスティング広告と比べても日々の運用で出ていくお金がないので、1、2週間に一回などの確認でも問題ありません。
広い視野でマーケットや時勢を拾いつつ、運用していきましょう。
集客できるまでの改善の難易度が高いのはどちらか?
集客が安定するまでに改善を継続して進める必要がありますが、それぞれ改善の内容や難易度はどのようなものでしょうか。
リスティング広告の実施難易度
効率よく予算消化し、多くの購買に繋げるために、リスティング広告は毎日のアカウントチェックや広告文・広告設定の改善をする必要がありますが、具体的にやることとしては以下の4点が挙げられます。
- 設定内容の改善
- クリエイティブの改善
- 広告文の改善
- キーワードの改善
リスティング広告の改善をするのには専門的なマーケティングスキルが必要です。
代理店に依頼する場合は専門家が運用改善してくれるが、自分でやる場合は収集できるデータが多いので、どこにどのように介入すればいいかがわかるようになるまで時間がかかります。
SEOの実施難易度
SEO対策にて、記事の新規執筆を除いた改善項目としては、以下3点が挙げられます。
- リライト
- 被リンクの獲得
- 有識者への依頼
SEO対策でもっとも重要なのは、全体の戦略と新規執筆にはなりますが、一度書いた記事を改善して、成果を高めるのも必要な工程です。
情報を最新のものに更新し続ける記事のリライトや、信頼される記事として他メディアから被リンクを獲得することも重要になってきます。
改善内容やスケジュールについては有識者にアドバイスをもらうことが成果を出すまでのスピードを高めることに繋がりますし、代理店に依頼する上は工数をかけずに改善までしてくれるので、リソース的なメリットになります。
まとめ
- 短期的な集客施策はリスティング、中長期的な集客施策はSEOが適切
- リスティング広告とSEOそれぞれを組み合わせて運用するメリットは多数ある
- 改善や管理にはマーケティングスキルが必要で、代理店に依頼するか、インプットを多くすることが重要
webでの集客をする際に、思い浮かぶリスティング広告とSEO対策ですが、それぞれ施策として強みや特徴があるので、自社の商品・サービスにあった方法を考える必要があるでしょう。
しかし、理想としてはそのどちらも利用し、インターネットで検索した際、包括的に検索ユーザーにクリックしてもらうということが求められます。
適切な運用・対策をすることにより、あなたにとって多くの利益をもたらすことに繋がれば、MarkeInsight編集部は大変嬉しく思います。
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